December 15, 2025
リオデジャネイロ、2025年12月15日—コンサベーション・インターナショナル・ブラジルは、株式会社大塚商会、コンサベーション・インターナショナル・ジャパン、アマゾン環境研究所(IPAM)と連携し、ブラジル・パラー州トメアスで森林再生プロジェクトを実施しています。この取り組みは、家族で農業を営む小規模農家と協力し、劣化した土地の森林再生と生産的利用の試験的な実施と拡大を目的としています。初期の成果は、世界有数の生物多様性を誇るアマゾンの中心部で、森林を伐採することなく持続可能な社会経済的利益を得られることを示しています。
生産型森林再生とは
生産型森林再生は、商業価値のある樹種の植栽を優先する生態系回復のアプローチです。その代表的な例が「アグロフォレストリーシステム(SAF)」です。同じ土地で在来種と農作物を組み合わせることで、生産と再生を効率的に両立させ、農家のニーズに応えます。この戦略は、劣化した土地を回復しながら持続可能な生産と流通の仕組みを構築し、収入を生み出し、農村地域の人々の暮らしを支えます。同時に、種の多様性を促進し、炭素吸収や自然環境の回復力向上を通じて、気候変動の緩和と適応にも寄与します。
多様な作物が安定性の鍵
作物の多様性によって、年間を通じた収穫が可能になり、安定した収入の基盤となります。
「年間を通じて収穫できることは、継続的な収入源を確保します。さらに、栽培種の多様化はリスクを軽減し、食料安全保障にも大きく貢献します」とIPAMの農業技術者ライムンド・デ・カストロ・カエタノ氏は語ります。彼はまた、農業収入に加え、自家消費用の食料購入費削減も重要な利益であるものの、農家には見過ごされがちだと指摘しています。
検証結果と地域の課題
試験的な実施の結果、経済的・環境的に大きな成果が得られることが明らかになり、SAFの有効性が実証されました。
トメアスは、アマゾンでもっとも生物多様性が豊かな地域の一つ「ベレン自然保護区(CEB)」に位置しますが、同時にもっとも脅威にさらされている地域でもあります。CEBの森林の約70%がすでに伐採され、トメアスでは約60%が失われています。2018年から2023年には、年間平均239件の火災が記録され、2021年から2023年にかけて約90%増加しました。これは農業生産性と地域生態系の安定性に深刻なリスクをもたらしています。
また、この地域はよく知られたアグロフォレストリーの拠点であるにもかかわらず、依然として社会経済的な課題に直面しています。一人当たりのGDPは約16,000レアル(約48万円)で、州平均を下回っています。これに対し、プロジェクトの支援を受けた農家は、SAFで生産したスイカやキャッサバ、ドラゴンフルーツ、パパイヤ、キュウリ、米、トウモロコシなどの販売だけで最大16,400レアル(約49万円)に収入を得ました。この事例は、地域の所得向上に向けたアプローチとしての高い可能性を示しています。
気候変動による降雨パターンの変化や頻発する異常気象の増加が、経済と環境のリスクを一層高めています。このような状況に対し、生産性を重視した森林再生は、環境・社会・経済の利益を同時に実現する重要な解決策として注目されています。
ポルトガル語原文はこちらをご覧ください。